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■「銀月館」関係の連絡・告知、及び管理人ゆうづきの日々の雑感等■

春の選抜〜第9日目まで(より抜き)2

■3月27日…6日目(第1試合)
 ○平安(京都)3 - 2 成章(愛知・21世紀枠)●

21世紀枠出場とは思えない程、素晴らしい試合をした成章。
平安に3点の先制を許しながら、あと一歩というところまで追いついたのが印象的でした。
一方の平安は、今大会を最後に4月からは龍谷大系列に吸収されて龍谷大附属平安高校に生まれ変わるそうですが、100年の歴史を誇る学校、平安高校として最後の選抜。一試合でも長く甲子園に居たい…解説ではそのように紹介されていました。
実際、勝利チーム監督としてインタビューを受けた平安の原田監督は、立て板に水の見事な受け答えでしたが、「平安高校」として最後の出場ですが…と触れられると、「その話をされると、どうも、つい…」と、みるみる涙声に。
監督も選手たちも、きっと思い入れの深い大会出場なのでしょうね。

その平安ですが、大会7日目(3月28日)、好投手内村くんを擁する鹿児島工と対戦。
点を入れては追いつかれる展開で、延長15回再試合となり、再試合で鹿児島工 をやぶってベスト8に進出。再試合も小雨の降る中、見応えのある投手戦で、引き締まった展開は2日たっても変わりませんでした。
こうなったら、ぜひ最終日まで勝ち残って欲しい!と思います(^-^)
 ●鹿児島工(鹿児島)0 - 1 平安(京都)○(第9日目第1試合)
■3月27日…6日目(第2試合)
 ●横浜(神奈川)2 - 6 北大津(滋賀)○

優勝候補の一角と目されてた横浜が先制しながら、直後に北大津に4点を返され、その後主導権を握りきれずに敗退。
試合前、対する北大津の選手たちは横浜と対戦することになって、「小さい頃からテレビで見てた、雲の上の高校です。校歌も歌えます(!!)」とインタビューに答えてたらしいです(NHKの解説員による)。個人的に、なんか昨夏の佐賀北 vs 帝京戦を思い出しました。
これは横浜がどうこうというより、北大津のレベルの高さを評価すべきですよね。
東北、横浜という優勝候補を続けて敗った北大津には俄然注目が集まりましたが、第三戦で長野日大に 2 - 0 で敗退。でも、終盤まで1点差での緊迫した投手戦で見応えのある試合でした!


■3月27日…6日目(第3試合)
 ○宇治山田商(三重)4x - 3 安房(千葉・21世紀枠)●

大会屈指の速球投手、平生くんを擁して、昨夏に続いて宇治山田商が甲子園に帰ってきました!
ところが、これが初戦の宇治山田商に対して、既に一戦終えている安房は初回から元気がよく、一回表からいきなりHR。2回までに3点を先取します。一方、宇治山田商打線は完全に抑えられてしまいます。
9回表まで 3 - 1 、安房の勝利まで後一息…となった9回裏。宇治山田商は一死二三塁から猛烈な攻めを見せ、最後は二死を待たずに勝ち越しの4点目をもぎ取って、サヨナラ逆転勝利。劇的な幕切れとなりました。

でも、安房は本当に好機を逃さず、ピンチも落ち着いて抑えるいいチームだったと思います。それに対して、宇治山田商は初戦ということもあってか、中盤まで固さが目立ちました。

その宇治山田商は、第9日目(3月30日)で智弁和歌山との雨の中の隣県対決。
今度は立ち上がりからしっかりと守り、先制しますが、8回に追いつかれ、延長へ。11回に智弁和歌山が挙げた1点が決勝点となり、惜しくもベスト8に届きませんでした。
試合終了直後には笑顔を見せていた投手の平生くんが、智弁和歌山の校歌が終わる頃にはくしゃくしゃに泣いていたのが印象的でした…
 ○智弁和歌山(和歌山)2 - 1 宇治山田商(三重)●(第9日目第1試合)


■3月30日…9日目(第3試合)
 ●華陵(山口)1 - 10 天理(奈良)○

大会第9日目は、第一試合から小雨の降る中で行われました。
元気のよかった21世紀枠で最後に残った華陵でしたが、エースナンバーを背負う投手の宇野くんは、利き手の爪を傷め、ロジンバックを入れたポケットを血に染めながらの力投になりました。
華陵の先制で始まった試合でしたが、回が進む毎に宇野くんのボールは威力を失ってゆき、天理打線は容赦なくヒットを連発します。
華陵はついに反撃することなく、大量点を失って力つきましたが、慶応打線を完封した宇野くんがもしもベストコンディションだったら、もっと見応えのある展開を見ることが出来たかもしれません。
宇野くんは、投打の軸であるが故に、痛みをこらえて投げ、背番号10の安達くんにマウンドを譲った後も、サードに残って打席に立ち続けました。
敗れたとはいえ、記憶に残る戦いぶりでした。



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|雑感 > 高校野球|comments (4)|-|

Comments

SAM|2008/04/09 11:46 PM
今年のセンバツは「21世枠3校がそろって初戦突破」というのが話題でしたが、3校とも、とてもひたむきで爽やかでした。

やはり去年のような裏金問題が発覚すると、その反動で世の中は高校野球により純粋な高校生らしさを求めるようになり、またそういうチームが人気を集めるようになりますね。その意味でも昨夏の佐賀北はまさに生まれるべくして生まれた、日本人が思い描く高校野球の理想を体現するようなチームでした。

また普通の公立校の佐賀北が優勝したことが、全国の公立校にとってどれほど大きな力と励みになっているのか、今回のセンバツを見ていてもよくわかりました。

私は特に「安房」「長野日大」「北大津」の3校に感銘を受けました。いずれも素晴らしいチームに素晴らしい監督さんで素晴らしい戦いぶりでした。

安房の選手達が、ひたむきに打球を追いかけ、いつでも全力疾走するその姿に。
長野日大の上村君が千経付に序盤に7点も取られて、涙目になりながらも踏ん張って投げぬき、ついに8回同点に追いついた、その全員のがんばりと中原監督の采配に。
北大津が前評判の高い横浜を相手に臆することなく立ち向かい、結果的に走攻守投すべてで圧倒したその勇気とチームワークに。

心から拍手を送りたいと思います。
|2008/04/10 12:57 PM
選抜は、予想が難しいものなんですね。夏また、予想出来ない程成長して帰って来て欲しいです。
ゆうづき|2008/04/14 11:03 PM
> SAMさん
もう本当に同感です!
今回の21世紀枠の活躍にはホントに目を見張るものがありましたよね!なんというか、昨夏の佐賀北の鮮烈な印象を、今大会でもちらちらと垣間見ることが出来たような気がします。
全国の公立高校の野球部に、思っていたより大きな激励を与えたんだろうなあ、と私も思いました。
あの印象深い再試合の相手だった宇治山田商が今大会にも出ていたことで、直接的にも佐賀北への言及もあったし、なんだか嬉しかったです。

昨夏の佐賀北はじめ各校の守備の美技は、ホームランが出て盛り上がっていたこれまでの野球の楽しみ方を本当の意味で変えた気がしました。素人なのに、守備をみて感動できる程、美しかったと思います。
守備って、生まれ持った才能以上に努力と練習とチームワークの賜物…だと思いますし、あの美技の裏にある練習量を思うと、本当に胸に迫るものがありますよね。
普通の公立校でも、適切な練習で、才能豊かな選手たちと互角に戦える。それを証明したのが佐賀北だったのかもしれません。

そして、そこでまかれた種が芽吹き始めた…それが今大会だった、のかもしれませんね。
安房も、北大津も、長野日大も、こつこつと守り、時に果敢に攻め、強豪相手にも気合い負けしない戦いぶりは、本当に好感持てました。
今後も楽しみですvv


>Kさん
選抜は本当に予想できない展開の連続でしたね。未完成、発展途上の高校生ならでは…で、見ていて危なっかしかったり、メンタル的な部分で不安定だったりしますが、それも全部含めて、魅力だなあと思います。

夏は、たった三ヶ月ほどの差なのに、見違える程成長してきますよね。本当に楽しみです!(^-^)v
SAM|2008/04/18 10:57 PM
今回のセンバツを見ていて、私も改めて佐賀北の優勝について思うところがいくつかありましたので、今回はそれに絞って書いてみます。

ゆうづきさんのおっしゃる通りだと私も思います。
昨夏の佐賀北の優勝は、高校野球のあり方に一つの道筋を示した画期的な革命だったとさえ言っていいと思います。

かつての池田やPLが金属バットで打って打ちまくる高校野球の時代を開いたように、佐賀北の優勝は全員で守って守り抜き、巡ってきたチャンスを確実にものにする高校版スモールベースボールの完成形のようでしたね。
どちらも見ごたえのある形ですが、佐賀北は打ち勝った試合もあれば耐えて守り抜いて勝った試合もあって、とてもバランスのいい、まとまりのあるチームに見えました。

ずば抜けて能力の高い選手がいるわけじゃない大多数の高校にとって、目指すべき具体的なお手本と実例ができたというのは、きっと何よりも大きなモチベーションになっていることでしょう。
あの引分け再試合を戦った山商の平生君は佐賀北の優勝を、「確かに強かったけど自分たちにできないことじゃない」と感じたそうですが、自分たちと等身大のチームでも甲子園で優勝できるんだと(背丈はむしろ小さいからなおさら)みんなが感じられる点で、画期的な革命だったのではないかと思うんです。

おっしゃる通り、見れば見るほどあのチームの積み重ねてきた練習は並ではないとわかりますし、それを大舞台の本番で花開かせたのは、百崎監督の存在とその指導方針である、徹底した基礎体力の強化と基本練習の反復でしたね。
高校野球って、集まった生徒の能力と適性を見抜き、鍛えて育て上げる監督や指導者の力がとても重要なのだろうと思いました。

「佐賀北の奇跡」とよく言われますが、本当は副島君が甲子園史上初めて決勝戦での逆転満塁HRを打ったことよりも、そういう百崎監督のもとに、あれだけのメンバーがひとつのチームとして集まったという、その出発点こそが奇跡だったように私には思えてならないんです。

副島君本人も「この中の一人でも欠けていたら優勝はなかった」と話していましたね。

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